オトカドール 「ココロの絵の具」について語彙力ないけど語りたい
もうすぐ稼働開始から2周年を迎えようとしている女児向けアーケードゲーム、「オトカ♡ドール」。2016年12月のアップデートで追加された新曲が公式Youtubeに出揃ったので、その中の一曲をメインに語っていきたいと思います。
ゲーム公式サイトはこちら↓
前回の記事はこちら↓
「あい」と「あいの影」
今回語る曲はこちら。「あいの影」というキャラクターとのバトル中に流れる楽曲です。
真っ暗な髪に悲痛そうな表情の彼女は、プレイヤーの分身であるドールの「あい」とかつて別れ、忘れられた「影」。
元気で明るく、誰とでも友達になれるあいとは正反対に、常に暗い表情を浮かべ、ひとりにしてと繰り返す彼女。
「ココロの絵の具」はそんなあいの影の心の叫びと言っていい曲です。歌詞はこちら。
この曲の特徴的なところは、あいの「オトカドール〜このゆびとまれ〜」と「素敵なFACE」の二曲のメロディーが入っている点。歌詞も部分的に変更され、同じ言葉が全く違う意味を持つアレンジになっています。
ゲーム全体のテーマ曲でもある「このゆびとまれ」のアレンジは、
泣きたくても負けそうでも 本当の自分の姿見えてくる 涙拭いて今すぐこのゆびとまれ!
という歌詞を
泣きたくても負けそうでも イイコな自分の役を演じた 上を向いて涙こらえてた わたし…
というものに。まさに影といった感じですね。
ココロの絵の具の歌詞では1番から2番のサビにかけて「いろんな色のココロの絵の具はひとつひとつ純粋で綺麗だけど、混じり合えば濁って暗くなり元に戻れない」という事(人間関係のトラブルの暗喩?→誰とでも友達になれるあいとの対比?)と、自身の孤独と苦しみが語られます。
そしてCメロ、「素敵なFACE」のサビのアレンジです。
「素敵なFACE」には「鏡の向こうにいる泣き虫の同じ顔」に話しかけ、仲直りしようとする歌詞があり、発表された順番は逆ながらもあいの影という存在へのアンサーのようになっています。
あいの
ねぇいつだって一緒だよ どんな時だって…
という語りかけに対して、あいの影は
ねぇいつだって一緒だと わたしに言ってくれた あの言葉本当なの? 信じていいの?
でも今はまだ そっとしておいて欲しい気持ち ワカラナイ… どうしたんだろう わたし…
と、迷いを持ったまま応えられずにいます。この後も「このゆびとまれ」のアレンジが入るのですが、そこでもあいの影の気持ちに決着はつかないままで歌は終わってしまいます。しかしその後、ガラスが割れるような音が響き……。
オトカドールは優しい世界
オトカドールの舞台は魔法が使えて天使や魔女っ子、小悪魔などがいるファンタジーな夢の世界、でも実はドールもライバルも「ゲンジツ」に存在します。
これまではドールが「嘘つき」「泣き虫」「羨ましがり」など、人間の欠点とされる性格から生まれたライバルと戦い友達になるというストーリーでしたが、今回はドール(の中心であるあい)から切り離された影と出会いました。
オトカドールの舞台は一種の精神世界です。その中で他人や自分の欠点から生まれたライバルとバトルするのですが、それは欠点を倒し、消すためではありません。
バトルを繰り返す事でライバルとの仲良し度が上がるというシステムがオトカドールには存在します。バトルはコミュニケーションなのです。
そして、ドールと友達になっても浪費家な子は浪費家なままだし、ナルシストな子はナルシストなままです。欠点を矯正されるわけではありません。私はこれをとても優しい事だと感じました。
「ココロの絵の具」の歌詞は忘れられた影の悲痛な言葉で、聞いているだけで込み上げてくる辛さがありますが、でもこの歌の本質は影の抱く絶望ではありません。
そう言い切れるのは、きっとこれが今まで上記のようなストーリーを歩んできたゲームの曲だからでしょう。
欠点を持つ相手と、欠点をそのままに友達になってきたように、あいはきっと自分の影も自分の一部として受け入れることができる。
今後のオトカドールの展開にもまた期待を膨らまされる新曲、新ストーリーでした。
今回語ったあいの影にまつわるストーリーを遊ぶには
1回目のプレイは物語の導入、チュートリアルになるのであいの影と会うことはできませんが、2回目以降のプレイで「アクト2」を選択することであいの影とバトルができます。
遊べるお店は公式サイトからチェック!